東洋医学的見地からみた不妊症・不育症の病態と治療方法

不妊症※の状態と治療について、東洋医学の五臓(肝、心、脾、肺、腎)に沿って説明しようと思います。

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東洋医学では「肝」は子宮を司っています。子宮に異常のある場合、特に子宮形態異常(子宮筋腫、癒着)などが有る場合は、肝臓の経絡に異常が出ます。脈やお腹を触る事で異常を発見することが出来ます。
「肝」の状態を良くする事で、子宮の状態が非常に良くなってきます。
子宮に関しては、後述する「脾」もかかわってきます。

肝の異常として、自覚症状は、右の背中、右肩、右肩甲骨の内側、など右側に凝りや、張り感が出ます。痔疾患も肝に関係があります。

病院などで子宮に問題が指摘され、上記のような自覚症状がある方は、間違いなく肝の異常ありと見ます。
肝を治療する事で自覚症状が無くなると、子宮の状態が良くなってくるのです。
良くなるとは、着床、妊娠、胎盤形成などの状況に有利に働くという意味です。

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「腎」は卵巣を司っています。腎の働きが悪くなってくると、卵巣自体の働きや能力の低下を招くと考えています。早発閉経などは、腎の力の弱い方ですね。
ですから、卵巣に問題を抱えている方は、多くの場合腎臓の経絡に異常が発見されます。
肝の場合と違い、自覚症状はあまりありませんが、腎の異常として一番のチェックポイントは、足の土踏まずです。
ここに強圧痛のある方は、腎に問題があるとみて間違いありません。

排卵誘発などで卵巣に自然ではあり得ない負担をかけた場合、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)※を発症する場合があります。普段から腎に問題を抱えている方に多く発症すると言われています。またOHSS※は、腎の能力を高めてあげる事で症状が改善されていきます。

また、不育症と腎と言う観点から見て行くと、不育症の原因は胎児の染色体異常が7割を占めると言われています。
染色体異常は、卵巣における卵子の減数分裂の際に起こると言われていますので、「腎」が卵巣を司るわけですから、もし腎の働きが弱く、卵巣自体にエネルギーを送る事ができなかったとしたら、卵巣での卵の発育にも影響が出るのではないかと考えるのです。

「腎」の力を充実させること!!
それが、状態の良い元気な卵を作る事につながって行くのです。

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「脾」は筋肉や糖の代謝を司っています。子宮は筋肉組織から成り立っているので、脾の異常は、子宮の異常につながります。
また、糖の代謝異常は不妊症・不育症※の原因の一つになっています。血液検査で問題の無い方も、脾の異常で糖の代謝異常を起こしている方は非常に多く、その多くが検査結果に出てこない未病の段階のものです。
東洋医学では、糖の代謝異常は、脈診や腹診をする事で発見できます。
血液検査の結果に出ないレベルでも、体にははっきりと出ているのです。
糖の代謝異常の自覚症状は、典型的に背中の肩甲骨の下辺りが帯状に凝ってきます。この辺りが常に凝っている方!!
脾の異常、お砂糖のとり過ぎかも知れません。

脾の異常を治し、子宮を元気に!!
そして、糖代謝を良くして、不育症を克服しましょう!!

→ まとめ

五臓のなかで、不妊症・不育症※と関わりの深い臓器の説明をしましたが、なかなか難解ですね。
この五臓の状態をよくしていくにつれて、それぞれが司っている器官の働きが見違えるように良くなってきます。
腎を治せば卵巣が元気になり
肝を治せば子宮が元気になり
脾を治せば子宮や糖の代謝異常が良くなる

のです。

以上が基本的な考え方となりますが、その他にも、お血、内臓下垂、甲状腺(腎と深い関係あり)、などなど、体に出ているあらゆる反応をチェックし、一つ一つ治療していきます。
このように、東洋医学の理論に従いオーダーメイドの治療をしていく事で、妊娠・出産に耐えうる体が出来上がっていきます。

特に、原因不明で打つ手が無いとお悩みの方は、鍼灸、東洋医学的見地からご自身の体のどこが悪いのか、原因を追究してみることをお勧めします。
原因がわかれば、そこを治療して行けばよいのです。
鍼灸治療で不妊症・不育症※の原因を治しましょう!!!