鍼灸治療症例集
症例9糖尿病から来る肩こり
20代 男性
肩甲骨の下あたりが異常に凝る 足が頻繁につる。腰痛もある。定期健診では糖尿の数値が少し高いが、治療は必要ないとのこと。ヘモグロビンa1Cは6,0。食事を気を付けるよう指導されている。背中の凝りがマッサージしても何しても取れず、友人の紹介で来院される。
所見
糖尿病が原因の場合、肩甲骨の下辺りが帯状に凝る特徴があります。
ここでいう糖尿病の方は、病院に通っている訳ではなく、健康診断などでも血糖値に問題はありません。しかし体の状態を見ると、過剰な糖分の摂取によって糖の分解代謝が出来ていない状態です。
このまま数年が経過すると間違いなく徐々に血糖値が上がり、血液検査にも数値として現れて、肩こり以外の糖尿の症状などが出てきます。
糖尿病になる前の未病の段階ですが、体が「危ないですよ!糖分のとりすぎですよ!!」といって警告を発している状態です。
治療
まず糖の分解を促す処置をします。血糖値を下げるすい臓の働きを助け、糖の分解代謝がスムーズに行われていくように治療していきます。
糖の代謝異常が原因の場合、治療後に症状の劇的改善が見られます。ほぼ一回の治療で、症状は半分程度は改善され、背中が楽になります。
他にも同様の症状で来院された30代 女性/60代 女性の患者様がいらっしゃいました。いずれの患者様も1回目の治療から症状の改善が見られ、10回ほどの治療で症状はほぼ無くなりました。
考察
糖尿病が原因の肩こりでは、継続的な治療が必要になります。
ご自身で甘い物を控えたり、高カロリー食になら無いよう食事管理をしなければなりませんが、ほとんどの方が食生活を改善出来ないのです。
(中には出来る方もいらっしゃいますが…。)
その結果、一度良くなっても、同じ食生活を繰り返すことで肩こりが再発してしまいます。
食生活を改善し、月一回程度の治療を継続的にしていく事で、辛い肩こりは感じなくなります。
是非一度、鍼灸治療をお試しください!!