鍼灸治療症例集
症例22膀胱炎
10代 男性
2週間ほど前より、頻尿に苦しむ。残尿感あり。来院時は1時間に一回程度トイレに行きたくなる。
所見
腎虚。腹部お血、胃下垂ぎみ、骨盤内部の血流不全。
治療
交感神経緊張を下げるため、照海、ユフ、手の三里、扁桃腺の炎症を押さえるために尺沢に鍼をする。
上記、治療を連日2回した時点で、5割の症状改善。
計3回の治療で、7・8割(本人の感覚)症状の改善がみられた。
考察
一般的な膀胱炎と違い、自律神経の乱れから来る頻尿でした。脈拍を下げ、扁桃腺の充血(炎症)を抑える事で、症状の早期改善につながりました。
当院に来院されるまえに、病院にかかり投薬をされましたが、症状の改善がなく鍼灸の治療にみえられました。
【考察の補足】
膀胱炎に関しては、尿路からの直接感染と、それ以外のところから発症するものとの2つに大きく分けられます。尿路からの感染による膀胱炎の症状は、抗生物質の投与で改善していきますが、それ以外のものが原因の場合、抗生物質の投与だけではなかなか症状が良くなりません。
その場合、治療のポイントとして重要なのが、扁桃の治療と、自律神経のバランスを整えることが大切になってきます。
上記の患者様の場合、交感神経の緊張を抑える事で、症状の改善が顕著にみられました。