鍼灸治療症例集
症例14ギックリ腰
30代 男性
1週間前より腰痛があり、改善しないままで、様子をみていたが、今朝より身動きが取れなくなり、会社を休み、両肩をご家族に支えられながら、来院される。普段から腰痛があり、ギックリ腰も何度かやっているが、歩けないほどの痛みははじめてだと言う。
所見
急性の疲労性のぎっくり腰。脈は数(90回/分)。
治療
ベットに上がらないため、座位のまま患部に鍼。座位のまま骨盤の矯正(AKA)。仙骨部の皮内鍼を入れ、一回目は終了。
翌日来院。痛み50%改善される。徒歩にて来院。疲労回復と交感神経興奮を抑える処置をし、前日と同じ骨盤部の矯正と鍼をした。治療後、痛みはのこり30パーセントほどになる。
以後、連続で3回治療し、痛みが消失。治癒とする。
考察
急性期に鍼をしたので比較的効果も早くでた。不規則な生活と、暴飲暴食を控えていただき(飲酒が厳禁)、安静にしていたことも、早期治癒につながった。
ギックリ腰は、腰だけの問題でなく、内臓疲労や、自律神経の乱れも関係してくるので、患部のみの治療ではなかなか改善しない。
痛みがでた原因を探って、原因に対して的確にアプローチしていく事が大切になってきます。